図書館の話に戻るが昨日はジョンコルトレーンの至上の愛を借り、これはかつて先生に、
「あれはやめておいた方がいい」
言われていたアルバムだったので、今の今まで聞いたことがなかった。どうしてやめた方が良かったのか、その時詳細を聞いたのかもしれなかったが、聞いていない気もする。忘れた。私はスタジオの狭い待合にいて、ジャズでお勧めがあれば教えてほしい、と先生に頼んだのだ。その前にはただお勧めを、と頼んだらトライバルテックというバンドのCDを貸してくれて、しかしどんな音楽だったか、微塵も覚えていない。先生とは私のドラムの先生のことであり、私は先に述べた社長からプロになりたければレッスンを受けろ、と言われ、私たちのバンドは3人だったが、他の2人が割と早い段階でレッスンに申し込んだが、当時から疑り深い性格の私は、少なくとも1時間はレッスンについての議論を社長とし、ここまで話してやめますと言うのも悪い気がしたのでレッスンを申し込んだ。その時私は私の考えを述べたわけだが、相手からは
「何を言っているのかわからない」
と言われた。私は思っていることを素直に述べると、相手に理解されないことがよくある。それからずっと後に派遣で勤めた会社を辞める時に役員の人と話した時にも「わからない」と言われた。その時私は「自分の行動や言動は、常に間違っていると思いたい」と言ったのだった。極めてシンプルな考えだが、相手がわからないと言った気持ちも、私には理解できた。その人は関西弁で喋る人だった。関西弁の人には、私の考えは理解できないということだ。私は夏の終わりから冬の終わりまで、半年間その会社に勤めたが、関西弁の人は、その間に社内の評価を著しく下げた。