「地球が何回回ったとき?」という質問の無意味さ
よく言った言わないの議論になったとき、人は表題のような質問を繰り出す。つまり質問する側は、される側がその前に発した言葉について記憶がないから、一体いつに出された言葉なのか、その根拠を求めているのである。それは例えば「何月何日何時何分」という表現では、それは人間にしかわからない表現だから、人間以外の生物、無生物、無脊椎動物などは当然理解できず、さらには同じ文明を持つ人間であっても、住んでいる国や地域、滞在している国や地域によっても日にちや時刻がばらばらであり、結局のところ発言がいつなのかをきちんと特定することができない。日付変更線をまたぐかまたがないかで、新たな議論を呼んでしまうことになる。「日本時間で」等の定義を置けば、このような曖昧さを回避できるが、冗長になってしまうし、ヒートアップした議論の最中で冷静にどこを基準におくのか定めるのは大変難しい。
そう考えると、地球の回転数によって絶対時間を求めるという行為は理にかなっていると言える。
「その発言は地球が47.13回転したものだよ」
と答えれば相手もそのとき自分が何をしていたのか検証ができ、
「そのときはまだ生まれていなかった。だから発言を聞くのは不可能だったよ」
と、即座に誤解を解くことができる。
しかしながらいくつか問題点もあるので以下に示す。
1「何回回った」の回転が自転を指すのか公転を指すのかがわからない。
2 塵やガスが集まってできた星を、どこから「地球」と定義するのか曖昧。
3 とても大きな数字なので、算数が苦手な人が卒倒してしまう。
4 ちゃんとした時間を表明しても、相手が納得するとは限らない。
5 理科好きの人が無駄にしゃしゃり出てくる可能性がある。
6 「もし今回転が止まったら......」と誰かが言い出して話がすげ変わる。
7 ちゃんと答えると嫌われる。
8 回転数をカウントしているときに先生がきたら中断しなければならない。
9 自習のときみんなが好き勝手しゃべっているのに、突然全員が黙ってシーンとなることがある。
10 机に耳をつけると異世界の音がする。
11 机の穴ぼこに消しゴムのカスを詰めた。
12 先生の車が不良たちにボコボコにされた。
13 英語の先生と世界史の先生の仲が悪かった。
新しい方法・ちがった発想
最近ではテープレコーダーやiPhoneなどに相手の発言を録音しておき、それを聞かせることで証拠にすることができる。