意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

BB戦士には日常が

最近子供とプラモデルをやっていてしかし子供とやると子供は組み上げることに熱中し枠から切り取るという作業はやらず結局細かい部品のバリをとる作業に追われ実際何が作られているのかわからず可動域のイメージがつかめない。というわけで自分用にもうひとつ買いそれはBB戦士という小ぶりの私が子供の頃に熱中したシリーズだ。20年以上経ってもまだ新発売がされていて驚いた。私が初めて買ったBB戦士は武者ガンダムで当時小児喘息をわずらって熊谷の病院に定期的に通っていてその帰りにスーパーの玩具屋で買ってもらったのが最初だ。母にねだって買ってもらったのを今でもおぼえていている。


武者ガンダムというのは文字通り武者でカブトをかぶっている。そのカブトと鎧を取ることができて台座に飾ることができるのが良かった。カブトをとると丸坊主の頼りないガンダムが現れてしかし非戦闘形態があるということは彼には日常があるということでなおさら愛着がわいた。プラモデラーという人は作り上げたら飾っておくのが本来なのかもしれずそうするとカブトが取れるとかいうのは余計なのかもしれないが私からするといつもかぶっていたら疲れるだろうし夜寝たり食事をするのに刀を下げているのは不自然である。つまり私にとってガンダムは着せかえ人形と同じであった。いくつか揃えるとままごとみたいなことをして遊んだ。しかし所詮はプラスチックであり力の入れ方を間違えると簡単に折れてしまう。食事の用意ができたと呼ばれて戻ってくるときに油断すると踏んづけて壊してしまう。妹や弟と喧嘩をすれば壁に投げつけられて粉々になってしまう。半泣きになりながら必死に接着剤で復活を試みるがくっつくのは自分の指ばかりであった。細長い刀などは一度折れると絶望的で仕方がないので楊枝などを装備させた。何体かの足や腕が折れると無事なぶぶんを組み合わせて一体が完成するが不格好なそれは愛着をもってもらえなくなり適役や危険な任務(弟に持たせるなど)にあたるようになり早晩ゴミとなる運命にあった。