意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

自分に引いた/怖い店員

何日か前に寝ていたら夏休み中は子供も寝るのが遅いので私がいちばん早く床につくのだが1時か2時くらいに子供と妻がやってきてそのとき妻が携帯のモバイルバッテリーの充電ケーブルがなくて
「コードがない」
と言うとそのときコードがなかったのは私がベッドの横で寝る前に音楽を聴いていてモバイルスピーカーにそのコードをつないでいたためだ。


私は夢などを見ていない熟睡の状態であったが妻の「コードがない」という声が聞こえすぐさま意味も理解しまた何故ないのかも把握し即座に起き上がりモバイルスピーカーにつないでいたピンク色のコードを外して妻に渡して再び眠りに落ちた。私はそのときのことを翌朝以降もおぼえていて決して寝ぼけていたわけでなかった。そして自分に引いた。私は妻の話だとちょっとした物音や話し声ですぐ目を覚ますらしく妻としては油断がならないらしい。私としてはたしかに夜中に目を覚ますことはあるがしょっちゅうではなくしかもそのときはたいてい妻子はぐっすり寝ていたりまたはいなかったりするからそのときは物音や話し声で起きたわけではない。私はひょっとしたら暗殺者とかスパイの生まれ変わりで眠っているあいだも常に意識のどこかはオンにしておく訓練でも受けたのかと思ったりしたがそういえば私の父もしょっちゅう目を覚ます人でそのたびに「うるさい」とか注意された。父は寝室の八畳間のいちばん端で寝ていたがいつも我々に背中を向けて寝ていてその表情は伺い知ることができなかった。大人になって私も妻や子供に寝ている顔を見られたくないと思い背中を向けたりしたがすぐに疲れてずっと同じ姿勢ではいられない。もちろん父も夜中になれば寝返りはうつが私が起きている間はずっと壁や柱のほうを向いている。床の間があって端に小さな収納があり小さな襖が閉められているがそこに書かれている水墨画のどこかの田舎の風景。


父は横になるとすぐに寝れるタイプらしく調子が悪いと「最近は30秒で寝れなくて困っている」みたいな弱音をはくがそういえば私も寝付くのは早い。そしていつもだいたい8時間くらい寝ている。学生の頃は4時間半まで削ったことがあるがそういうことをすると寝てはいけないときに眠くなるから効率的なようでちっともそんなことはなかった。


2

コンビニに行ったらやたらと客の老婆に怖い口をきくパートの日焼けしたおばさんの店員がいて私はそのときすぐ後ろに並んでいたので私は老婆に悪いことをしたような気になるとともに私が支払いに戸惑ったらどやされそうで緊張した。そうしたら老婆は店員の母親らしくすると老婆が連れていた子供は店員の息子らしかった。あまり微笑ましいとは思わなかった。