意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

途中式(12)

何を書いていたのか忘れたので読み返した 研修にNと参加するところだった 研修とは新入社員研修であり私とN以外は皆新卒の人だった Nも新卒で入ったがそのときの研修は風邪で行きそびれたので一年遅れになったという話だった 私はその話は嘘ではないかと思った Nは異様に痩せていていつも黒のパンツを履いていたので足が長く見えた この会社がスカートの着用がセクハラ防止のために禁止されていることはすでに述べた しかし新卒の人の中にはスカートの人もいた 研修は3月でこの人たちは正確には4月入社で厳密にはお客さんなのでスカートなのかもしれないと思った スカートの人は普通の社員の中にも何人もいた スカート禁止はローカルルールだと知った 当然アロハシャツの人もいなかった


そこは本社だった 東京都M区にあって私の家からは電車を2回乗り換えなければならなかった 長いエスカレーターを下って地下におりその後の電車がとても混んでいた 目的地について地上に出てそこから橋を渡って公園の脇を抜けたところに本社はあった 公園の中には草野球場があって私は東京都にもこんな場所があるのだと感心した 行ったことはないがニューヨークのセントラルパークもこんなところではないかと想像した 規模はまったくちがうだろうが セントラルパークではクーガーが出て時々公園を走るランナーを食べてしまうという話が村上春樹のエッセイに出ていた どうしてそんな命がけでランニングするのか理解不能だがアメリカは銃社会だからその程度のリスクを気にしたら何もできないという風潮なのかもしれない 日本でも土佐犬に噛まれて子供が死ぬという事例もある