意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

ひよこをめでる

バスに乗っていたら窓から二人の男の背中が見え二人は郵便ポストを取り囲んでいる 男は40後半から50代風の髪型をしていてそれはリーゼント崩れ髪型である 私ももう40だからそういう髪型がいったい何歳くらいなのかはよくわからない 二の腕は太く近くには屋根にハシゴを積んだハッチバックの車が停まっていた 職人かなにかなのだろう そんな男たちが郵便ポストを取り囲んでいる よく見ると郵便ポストの上には小さなダンボールが置いてあって2人はそれをのぞき込んでいる 一体なにが2人の興味を引いているのか ひよこではないかと思った

面接で血液型訊くのはNGだろ

新しい仲間のうちのひとりが早速やめたのでそんな話をしたら面接で血液型訊くといいよみたいなアドバイスを受けて「おいおい」と思った 同時に簡単に加害者側になる年齢(というか)になったんだと悟った 20歳くらきのときに友達が面接で血液型を訊かれたといい一緒に憤慨したことを思い出した その人は採用になって後から「AB型じゃなくて良かった」と言われたそうだ 私はAB型でその人はそれ以外の血液型だったから憤慨したのは私だけだったかもしれない AB型が迫害される血液型だというのは学生時代から知っていた だから早い段階で面接で血液型は論外だと思っていた そういえば血液型の話ってここ数年聞かないから一周回って利き腕を訊くくらいのレベルになったのかもしれない 私などは余計なことは聞くまいとするから割とすかすかの面接になってしまう

非常口は漢字に例えると何か

バスにある非常口の絵がふと漢字に似ているように思えた まず中の人に注目すると「就」という字の右側に似ていると思った しかしそんな漢字はなかった 次に外側にも目を向けると門構えにも見えてきた そうなると中のぶぶんが何の漢字にするかだが無難に「関」でいいかーと思った

新しい仲間

会社に新しい仲間が増えた ひとりはドリフのような動きをするらしい  それはどんな動きだよと思ったが休憩中に煙草を吸っているのを眺めていたら笑った時に出る歯茎にインパクトがあって

[なるほど、ドリフだ]

と思った

 

 

もうひとりはかなり話が長くて強敵だと思った 以前の会社はなんでも物を投げる会社で昼間はひたすらゴミを投げ夕方になったらみんなで片付けるらしい

[片付けながらやったほうが危なくないし良くないですか?]

とその人は言ったがそう言われるとむしろ片付けながらの方が効率が悪い気がしてくる  あとその人以外の男女はみんなカップルでみんな誰かが誰かの彼氏彼女という関係だった  基本的に女は働かず男は投げたゴミを使って女にイスを作ってあげたりするそうだ  会社って集落みたいだなと思う

外を歩く女

私はべっ甲の洗濯バサミみたいに挟み込む髪留めが好きだ 私は髪を長く伸ばしたことがないから挟み込むことによってどういう効果があるのか今ひとつわからない 前髪がうっとうしくなくなるのか そういう髪留めをした女がバスに乗ってきてバス停をひとつ2つ行ったところで降りてしまった 距離として200メートルくらいしかない そんな距離をバスに乗るかというかんじである そのわずかな時間に私は女の髪にべっ甲の髪留めがはさんであるのを認めた それを使うと女は皆似たような髪型になるのである 降りた後も窓の外を見たが私の座っているのは車道側だったので見つけることができなかった と思ったら信号待ちの間に優雅に横を抜けていった それだけのことだった


過去の話をしてくれた人がいてそれを私は内心うらやんだが過ぎ去ってしまえば全部同じだと思った

ゲームをやろう

周期的に携帯にゲームを入れるがほとんどやらない いちばんやるのはパズル系だが それでも最後までクリアできたのはブロック崩しくらい ブロック崩しはアクションか じゃあ猫を寄せて道をつくるゲームとか  いい塩梅のむずかしさじゃないと途中で投げてしまう 簡単すぎたら飽きてしまう それでもアプリはどんどん増える サッカーもRPGもあるが一度も開かないことのほうが多い インストールが無料だからとりあえず入れておこうとなってそれが良くないのかもしれない あと私の今の携帯は画面が筐体の目一杯になっていてそうすると握ったときに指の腹があたったところも反応して持ち方を気にしなければならず面倒くさい YouTubeを見ていると突然変な動画が始まってそんなときは親指の腹でリンクを押しているのである 確かに画面は広い方がありがたいが一気に不便になってしまった 縁を返してください

パスピエのアルバムが急に良くなった

パスピエの新しいアルバムが出て何度か車で聞いたがしっくりこなかった どこか古臭い印象を持った もともと私の中でパスピエは気に入った曲とそうでない曲がはっきり分かれていてもっと言うとアルバムの三曲目以降でシングルでなくかつシンセサイザーが前面に出た曲が好きでない あとバラードも一度聞けばいいかというかんじである 一方気に入った曲はそればかりを聞く 他のミュージシャンならアルバム全体が気に入って飽きるかんじである 


ところが今日家で聞いていたら非常に良いかんじに聞こえた 車だと仕事に向かうときとかだから悪いかんじに聞こえていたのかもしれない 「かんじ」ばかりの文章である