意味をあたえる

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突然の、小島信夫

いまだなつきさんのブログを読んでいたら、私はいまださんの読書ブログを少し前に知って、いつもとても楽しみに読んでいるのだが、それは、いまださんが保坂和志の「小説の誕生」を読んでいるからであり、私の周りには保坂和志はおろか、本を読む人というのもおろか、字を読めるのかどうがもあやしい人ばかりなので、毎回未開人が初めてコーヒーを飲むときのような感動を覚えながら読んでいる。

そうしたら、小島信夫のことが出てきて、小島信夫読もうかしらん、ということが書かれていたので、私は嬉しく思ったのだが、保坂和志経由で読むのなら、「寓話」をぜひ読んでほしいと思って、この文章を書いている。いまださんは、「抱擁家族」を読もうと思う、と書かれていたが、あれはオススメしない、とは言わないが、というより逆で、小島信夫でいちばん評価されているのは抱擁家族で、それを読むのは全くの正解で、ちなみに私は抱擁家族はまだ読んでいないので、実はオススメもなにもないのである! 私が今のところ読んだのは、「残光」「アメリカンスクール」「寓話」「美濃」「墓碑銘」それと最近出た「公園」である。

「寓話」は保坂和志自身が、小島信夫作品の中でいちばん評価していて、自身で個人出版をしているくらいなのである。ということは、元々出版されていたほうはとっくに絶版となっていて、手に入れるのは難しい。個人出版しているほうも、決して安い値段ではないので、だから、これは図書館などへ行って、もし置いてあったら手にとってほしい、というくらいの、消極的なオススメである。

ちなみに私は幸運にも市内の図書館で借りることができたので、読むことができた。この図書館は駐車場がたいへん狭く、免許取り立てのころの友人に、
「市内でいちばん難易度の高い駐車場である」
と言われ、免許取り立てとは私のことであるが、運転の練習ということで昼はこの駐車場、夜は首都高で運転の練習をさせられた。おかげで私のドライビングテクニックは一級品、と言いたいところだが、私は元来出かけるのは好きではない上に方向音痴なので、取り立てて運転が得意なわけではない。

ところで、市内のいちばん停めづらい駐車場が図書館の駐車場とは、一体なんの目的があってそうなのか? 若者の活字離れが深刻とかそういうことを言うのなら、せめて駐車場くらいは広く設計すべきである。

最後にまた、「寓話」について触れようと思い、どんなことを書こうか考えたが、どう書いても的を外しそうなので断念する。ただ、読んでいるときの感じは、他のあらゆる小説と違っていた。もし興味を持った方がいたら、Amazonの「美濃」という小説のレビューを読んでいただきたい。筒井康隆ファンにぜひ勧めたい、の書いてあったが、私自身は筒井康隆を読んだことがないから、なんとも言えないが。

※前々回もそうだったが、他の方のブログを元にして記事を書きながらリンクを貼らないのは、失礼にあたるのかもしれない。私としては、何か狙いがあるわけでなく、単にスマホで貼るのに手間がかかる、という理由なだけなので、もし貼ってほしい方がいたら言ってください。(前回も後から貼った)