意味をあたえる

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ダイの大冒険の好きなところ

昨日今日で漫画「ダイの大冒険」について書かれたものをよく目にしたので、私も書きたい。

ダイの大冒険」は私が小学高学年のころから連載がスタートし、そのころちょうど「ガンガン」という雑誌がスタートしたころで、そちらでも「ロトの紋章」というドラゴンクエストを題材にした漫画が連載されていた。私の同級生に金持ちの人がいて、その人は、
「ガンガンで連載されている漫画ぜんぶ買うわー」
と言って、単行本をぜんぶ買っていた。コレクション気質なのだろうが、今思うと謎だ。私はロトの紋章だけにした。それと当時は「イレブン」というサッカー漫画を集めていた。「イレブン」は他のサッカー漫画に比べると地味なぶん、地に足が着いた泥臭いサッカー漫画で、むちゃくちゃな技や、あまりにチームの内情に通じすぎのうえ、人間とは思えないくらいの早口で喋る実況の人なども出てこない。サッカー漫画の実況は、とにかく喋りすぎるきらいがあり、私はその辺りが気にくわない。あと、「シュート」という漫画で、平松選手が全国大会で「消えるヒールショット」という技を駆使して相手守備陣を翻弄しているときに、実況は
「消えるヒールショット!」
と連呼していたが、準決勝だかの相手がそれが踵でリフティングしてためを作ったヒールショットだと見破り、「ダブルヒールショット」と名付けた。名付けたのは試合中なのに、実況はしれっと以後の実況は
「ダブルヒールショット!」
で通すのである。そもそも消えるヒールショットの「消える」は対峙した選手から見て、ボールが消えたように感じる現象に名付けられたものであり、実況席から見たらボールは全く消えてはいない。そういうカマトトぶった、というか無知を装っているところが気にくわない。

それでガンガンの全マンガの単行本を集めていた友達は、金持ちで坂道の途中に住んでいたら担任が、
「坂の途中に家を建てるのは金持ちの証」
と言っていたから彼は間違いなく金持ちだ。しかしサッカーをやっていて体格が良くて腕っ節が強く、ドラえもんで言えばジャイアンスネ夫のハイブリッドだ。そんな彼の引き出しの奥からあるときカビの生えたブドウパンが出てきて私が
「汚ねー」
と言ったら彼は突然私に技をかけて転ばせてマウントをとり、なぜかアニメ「ダイの大冒険」のエンディングテーマを歌いながら私にブドウパンを食べさせようとしたから災難だった。

私がダイの大冒険で気に入っているのは、氷炎将軍フレイザードにマアムが脚をつかまれて投げ飛ばされるシーンで、マアムの下着の見え方がエロかったぶぶんと、あとザボエラがいよいよ勇者たちに追い詰められたとき、なんとかミストバーンに身代わりにしようと、ミストバーンに、
「仲間だろ?」
と情に訴える作戦に出たらミストは、
「ついに正義の味方の金看板みたいな言葉を出しやがって」
と突っ込んでいるのが地味に受けた。魔物だなんだと言っても意外と人間くさいところがあり、また、仲間だなんだと言っても最後は実力主義の魔王軍は、真のプロ集団であり格好良い。あと、「北の勇者」とか粋がっていた男がオリハルコンの戦士たちにボコボコにされて泣いているシーンも読んでいて気分が良かった。

余談だが、米米CLUBカールスモーキー石井は、「サウンドオブミュージック」長女が夜中に男と逢い引きして東屋で踊るシーンの、長女のパンツの見え方がエロいって昔言ってた。