意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

うそつき小学生

子供の授業参観にでかけたら国語で「私の一冊」みたいなスピーチを行っていた 私の子供は裁判所がどうこうという本を紹介していた 勉強等に集中したいときに読むのだそう 他の子供たちもめいめいの本をみんなの前で紹介していく 西郷隆盛の本を紹介している男生徒がいて彼は「この本を読めば西郷隆盛の住んでいたところがわかります」と二回も言っていた さらに坂本龍馬桂小五郎も登場するのだそう 考えてみると伝記のうちに当人以外が登場しないものはないと気づかされた


ところでみんな話の最後に「これが私の宝物の一冊です」とか「お気に入りです」とか言っていて私は「嘘つけ」と思った こんなに本が好きな生徒がたくさんいるとは思えない みんなゲームとかアイドルとか球団とかが好きなはずでどうせならそういうお気に入りが聞きたいがそうもいかないのだろう 文部科学省の人もすぐそばにいたし 


私の子供は小学六年生で高学年になると教師の顔色を読んでこういう発表はつまらなくなるが今度は各人の欲みたいなのが出てきてそれは興味深かった 一部の生徒は誰よりも注目されたいらしく養老孟司の「バカの壁」を「人生の指針となる一冊」と言った生徒がいた そういうのが微笑ましくかんじた