意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

トイレットペーパーホルダー

家のトイレに入ったら妙にトイレットペーパーホルダーが黄ばんでいて気になった 二階である 日光で日焼けしたのかと思ってまじまじ見たが焼きムラがあるわけではなくおそらく最初から黄色っぽいのだ 今日の今日までそんな色をしているとは気づかなかった 私たちの認知とはなんなのだろう 外にでたらタンスの段数だって正確には言えないだろう 上半分が私で下が妻である 私の引き出しの奥には娘がサンタさんに出した手紙が隠してあってそういやホームランバーをもらった年があったが今年の夏に初めてそれが溶けていることに気づいた もう何回も溶けたり固まったりを繰り返したはずである 夏は暑いしましてや二階だから溶けるのは必然なのにこの前までそのことに思い至らなかった 一体私は何をかんじながら生きているのか この前上司に「君は自分にしか興味がないからなあ」と言われた 会社の前を毎日同じ時間に通る中年の女がいて言われるまで私がそのことに気づかなかったからである 確かに毎日通るなら気づきそうなものである しかし私だってたまに朝に通る幼い女の子の三人姉妹を知っている幼稚園の制服を着て父親に連れられているのである 父親もグレーのスーツを着ている 確かに私は内面が好きだから外からの刺激は少なくて済むのかもしれない 妻は逆だから日が暮れてからイオンに出かけた