意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

火曜日のサザエさん

夕方仕事をしながら会話をしていたら、それは今日の話だが、誰かが
「はーい」
と言って、
「イクラちゃんかよ」
と突っ込みが入った。最初は
「タラちゃんかよ」
だったが、イクラちゃんの誤りであった。突っ込みをいれたの会社のT先輩であったが、T先輩はそのあと、
「イクラちゃんは一時期しゃべってた時期があったんだよ」
と述べた。タラちゃんとイクラちゃんを取り違えたのは、そのせいだ、と言いたげである。

私もおぼろげながらイクラちゃんがしゃべっていたシーンはおぼえている。「もうすぐ幼稚園」みたいな回だった。いや、幼稚園に行くのはタラちゃんか。イクラちゃんでは早すぎる。タラちゃんがもう幼稚園だね、となったら、イクラちゃんが言葉をしゃべり出すのである。そう考えると、2人は依存関係である。

どうでもいいが、私はもう、自分の子供が生まれたてのころがどうだったか、忘れてしまっている。以前小説を書いて、それを読んでもらったときに、
「読み終わりました」
と来たので、私は
「どこか気になるところはありますか?」
と質問をした。すると、
「娘が2歳、ということだったけれど、2歳でお風呂に足がつかない、というのはおかしい。お風呂が深すぎる」
と指摘された。確かにそうかもしれない、と思った。だが私は今2歳と書いたけれど、本当は小説の中では3歳であり、2歳児はまだ足がつかないかもしれない。つまり、私の記憶はそれぐらい曖昧だ。しかし、確かに足がつかない時期があり、子供の脇の下に両手を入れ、私はうっかり居眠りをしないように気を張った。

以前読んだ三浦哲郎の小説で、農家の嫁が夜に子供を風呂に入れていたら、昼間の労働の疲れが出てうっかり居眠りをし、子供を落とし溺死させてしまうという話があった。嫁も子供の葬儀が済んだ後に首をつるのである。子供を風呂に落とす、というのは男親には割とあるらしい。私の子供が生まれたての頃、私と同じくらいの子供がいる男の人に、
「必ず一度は子供を落とす」
と言われたことがある。しかし私は落とさなかった。

昔火曜日にもサザエさんがやっていて、私はそれは日曜の再放送だと思っていて、夕方それを口にしたら、後輩のH・Kくんに
「違いますよ。火曜日は火曜日のオリジナルです」
と訂正された。訂正されて気づいたが、前も言われた。日曜と火曜ではお隣さんが違い、日曜は伊佐坂先生、火曜は浜さん一家である。しかし曜日でお隣が違うのでは視聴者が混乱するのではないかとT先輩が言い、伊佐坂先生と浜さんが両隣ではないかと、言い、しかしサザエさんちは角地に建っているから、ありえない、となった。しかし角地に建つのはドラえもんであった。私は、火曜のサザエさんも、途中で浜さんが引っ越して、伊佐坂先生がやってきたことをおぼえていて、それこそが火曜が再放送である証拠と考えていたが、私のその考えを見抜かれたのか、「火曜の伊佐坂論」は誰からも無視された。


オマケ
何日か前の記事で「怪物くんが六つ子だったら」というのがあったが、案として「難物くん」というのがあった。難物くんは、伊佐坂ランドのプリンスで、小説家。締め切りをいっさい守らないため、本当は犬が書いているんじゃないかと噂される。

書き出す頃には忘れたが、今書いていて思い出したので、隠し子として追加する。

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