意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

ニュースと新聞

小学四年生の私の子供から最近給食に髪の毛やゴミなどが混入されている事件について教えてもらった。私はふだんあまりニュースや新聞を読まないから知らなかった。朝はEテレのシャキーンとそのあとの花かっぱとデザインあを見て夜はだいたいみんながキスマイのバラエティーかドラマか仰天ニュースなどの録画を見ているからそれをなんとなくご飯を食べる間だけ見てあとは風呂に入って洗い物をして寝てしまう。正直仰天ニュースとかよりもシャキーンのほうが面白い。歌のコーナーだけ見ていて少し恥ずかしくなるが謎解きのコーナーとかも好きだし単に笑えるだけでなく何かしらの気づきがある。例えば「おとり刑事」というコーナーでは待ちゆく刑事二人組にわざと頭に「お」をつけないでしゃべる人が出てきて刑事はそんな人たちを逮捕するのである。どうしてそんなことが犯罪になるのか理解に苦しむ茶番だが「お」をつけないと飲食店の店員も急にぶっきらぼうになって新鮮だ。


私は十代になって新聞を読み始めたとき語句の意味よりもそれよりもどういう経緯があって今こういう事件が起きたのかがちっともわからなくて戸惑った。殺人事件などなら物盗りとか怨恨とか割合単純な話だが政治や戦争になるとまるで意味が分からない。新聞やニュースというものはいつでも途中経過しか伝えないのである。だからいくらも読まないうちにまともに読まなくなった。熱心に読んだのはJリーグの順位表くらいだ。新聞を読まないと云々みたいな話もあるが新聞を読んで何かをわかった気になるほうが余程間抜けだ。しかし本当に物を知ろうとしたらどっちへ行こうとしても途方がないのである。だからと言って新聞やニュースで妥協してはいけない。


私の子供はニュースについて「つい見てしまうもの」と言っていた。彼女の母親がテレビをつけていて後ろで目に入ったらつい見てしまったのだ。給食のニュースもそこで仕入れたのだろう。子供だからまだそれでもいいが大人になってからもニュースを真面目に見てはいけない。私の中の印象的な出来事に昔我が子に「悪魔」と名付ける親が話題になったがあるとき駅でそのニュースの話をしている主婦がいてひとりが「「あっくん」て呼びたいなら「あきら」とか「あつし」とかそういう名前にすればいいのにね」と話していて周りも首肯していて「マジか」と思った。ニュースに熱中する人のなれの果てである。