意味をあたえる

文章としかいいようがない fktack@yahoo.co.jp

夜更かし

朝寝坊をしたので、朝食もとらずに家を出て空きっ腹にコーヒーを飲んだら胃が痛くなった。とても眠いし午後から外出もしなきゃだったから早退しようかと思った。やがて元通りになってお昼も普通に食べられたので出かけた。出かけるときは会社の自転車に乗ることになっていたが滅多に出かける人などいないから予め空気入れを用意した。前回乗ったときに信じられないくらい空気がスカスカでよくパンクしないもんだと感心しながら運転したのを覚えていたからだ。空気はじゅうぶん入ったがサドルの汚れ具合は忘れていたのでウェットティッシュを取りに戻った。


自転車はとても快適だった。私は普段自分の自転車で通勤しているが、これがタイヤの径が小さい上に雨ざらしで錆びていて乗っていると軋んだ音を立てて具合が良くない。それに比べたら信じられないくらい静かですいすい進む。しかし私はもう大人なのでびゅんびゅん飛ばしたりはしなかった。車やトラックと併走するのはとても怖い。できるだけ交通量の少ない道を選ぶが裏道でも大きなトラックが平然と走っている。途中に行ったことのないトンカツ屋があって2台しかない駐車スペースの1台を店の車が占拠している。そこに泊まっている日産セレナがバッタのような独特の色をしている。バンパーにも傷が付いている。


できるだけ細い道を選んだためやたらと信号に引っかかった。とても古い信号でよく見ると所々塗装がとれて錆びている。冬の日差しが強くて赤なのか青なのかわからない。背の高いトラックが光を反射すると青にも見えるが実際は赤だ。